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2017年11月19日

THE W DENTAL NETWORK、第4回セミナーを開催

「Decision-Making」がテーマ

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 さる11月19日(日)、コクヨホール(東京都)において、THE W DENTAL NETWORK第4回セミナーが開催された。THE W DENTAL NETWORKとは、石部元朗氏(山梨県開業)が立ち上げたセミナーで、Logical、Global、Uniqueのコンセプトで、国内外の専門治療やチーム医療の実際をインタラクティブな講義スタイルで紹介することを目標に立ち上げたもの。

 今回のテーマは「Decision-Making」。まず、後藤吉啓氏(米国・カリフォルニア州開業)が「Treatment Planning~抜歯か治療か アメリカ補綴専門医の判断~」と題して講演。後藤氏はまず、抜歯か治療して残すかの判断は、歯科医師や患者ごとに異なるとし、それには術者の有する知識、臨床経験や患者の性格、生活背景など、多くの要素が影響すると述べた。そのうえで、自身の臨床例をもとに前歯部における治療計画を紹介し、なかでも後藤氏が近年その有用性を強く感じているという接着ブリッジについて、とくに時間を割いてその適応例などを解説した。

 次に、世界的パティシエの1人である小山 進氏(パティシエ エス コヤマオーナー)が「真のオリジナリティーのつくり方~人と勝負しなくても良いモノづくり~」と題して登壇。小山氏は、海外で数々の賞を獲得するに至るまでの経緯や、洋菓子製作で大切にしていることなどを述べ、モノづくりも経営も「自分を知ること」がもっとも重要であるとし、このことが意思決定を楽にすると述べた。

 最後に、宮下裕志氏(東京都開業)が「Treatment Planning 抜歯か保存か~スウェーデン/ペリオ・エンドの観点から~」と題して講演。宮下氏は、抜歯か保存かの意思決定には、診断学の一部としての「診断とは何か」をまず理解することが重要であるとして、その要諦を語った。その後、治療学としての意思決定に話題を移し、エンドとペリオの治療の限界について、自身の臨床例を提示しながら解説した。

 意思決定において歯科医師演者に共通したのは、十分な医療面接を踏まえたうえでエビデンスと患者の個別性を重視する姿勢で、広範な視点をもって臨床に臨むことの重要性が示唆されていた。