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2018年4月1日

5-D FST講演会:ESTHETIC DENTISTRY開催

初来日となるRamón Gómez Meda氏を迎えて盛況となる

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 さる4月1日(日)、富士ソフトアキバプラザ(東京都)において、講演会「ESTHETIC DENTISTRY-安定した審美性を獲得するための集学的治療」(主催:5-D FST、株式会社カイマンデンタル)が約170名の参加者を集め開催された。

 本会は5-D FST会長の鈴木健造氏と中川雅裕氏(ともに東京都開業)と長年にわたり深い親交のあるRamón Gómez Meda氏(スペイン開業)をゲストスピーカーに迎えて行われた。Ramón氏はBIOHORIZONSインプラントのインターナショナルレクチャラーで、欧米を中心に数多くの講演を行っており、今回が初来日となる。

 まず、中川雅裕氏が登壇し、全顎的に咬合が崩壊した症例を供覧。硬組織の削除や再生療法により骨レベルを揃えること、結合組織移植などにより強固な歯周組織を獲得することが、治療後の長期の安定につながると訴えた。

次いで、鈴木健造氏が登壇し、自身がインプラント治療において現在行っている、プロビジョナルから最終補綴装着までのアバットメント着脱回数を減らし、硬組織の吸収を抑える手法を中心に講演を行った。

 その後、Ramón氏による審美エリアのインプラント治療とその周囲組織マネジメントを中心に、歯周組織再生や、矯正治療との連携、骨増生やソケットシールドテクニックなどさまざまな治療術式についての講演が行われた。氏の得意とする結合組織移植では動画を用いながら、移植組織の採取、切開・縫合のテクニックが詳細に解説された。また、症例において撮影された写真はきわめてクオリティが高く、聴衆からは驚嘆の声が上がった。

 講演の最後には、「歯を抜く前にもう一度考え、残せる可能性を検討しなければならない。また、保存不可能であっても挺出やソケットシールドなど有用とする手法を模索すべきである」とメッセージを残した。Ramón氏の講演は、可能な限り残存歯の保存に努める5-Dのコンセプトとの共通点が垣間見られるものであった。