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2018年6月23日

講演会「どんな方でも幸せに暮らせる街を求めて~渡邉充春を突き動かすものとは~」開催

渡邉充春氏を講師に迎え、会場満席で盛会となる

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 さる6月23日(土)、東京医科歯科大学(東京都)において、講演会「どんな方でも幸せに暮らせる街を求めて~渡邉充春を突き動かすものとは~」(新宿連絡会医療班、女川歯科保健チーム主催、歯科保健研究会共催)が開催され、会場がほぼ満席となる64名を集めて盛況となった。

 講師を務めた渡邉充春氏(大阪府開業)は、戦後の日本において当時は珍しかった女性の開業歯科医師として活躍する毋の影響を受けて歯科医師を目指したことや、歯科医師国家試験を受験拒否された原因となった学生運動、2010年には定年退職金を注ぎ込んだうえに借金をしてまで歯科医院を開設し、今なお精力的に取り組んでいる野宿生活者への歯科支援活動など、幼少期から現在に至るまでの自身がこれまで歩んできた波瀾万丈の人生について回顧。また、歯科医療をとおして社会的弱者が安心して暮らせる町づくりの実現を目指し、2011年には現在も継続的に活動している生活保護受給者が3人に1人を占めるという大阪・釜ヶ崎(あいりん地区)での歯科支援活動がテレビで取り上げられた映像も供覧し、参加者の耳目を集めた。

 73歳の渡邉氏は、今回の講演を「生前葬」と例えていたが、講演の最後には要介護者になるまで現役を続ける「生涯現役」をアピールするなど、力強いメッセージで会場を沸かせた。歯科医療人としてはもとより、困った人に寄り添い続ける渡邉氏のまっすぐな生き方は、きっと参加者それぞれの胸に響いたに違いない。