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2018年11月16日

第35回日本障害者歯科学会総会および学術大会開催

初めて地区歯科医師会が主管となり、地域密着型の会に

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 さる11月16日(金)から18日(日)の3日間、中野サンプラザ(東京都)において、第35回日本障害者歯科学会総会および学術大会(山内幸司大会長、弘中祥司理事長)が「住み慣れた街から広げよう支援の輪」をテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら2,679名が参集した。今回は、地区歯科医師会が主管となった初めての大会となった。

 初日は、加藤進昌氏(昭和大発達障害医療研究所所長)による特別講演「成人の発達障害と障害者歯科」で幕を開け、障害当事者である妹尾信孝氏(日本福祉教育研究所理事長)による招待講演や、教育講演、一般演題(口演発表、ポスター討論)、市民公開シンポジウムなど多数のプログラムが行われた。

 午後に行われた歯科衛生士連携委員会による「歯科衛生士ミート・ザ・メンター」には、約80名の歯科衛生士が集まり、開業歯科医院、口腔保健センター、病院歯科など勤務先ごとのグループに分かれて、情報や意見の交換を行い、親交を深めた。

 2日目のメインホールでは、終日、ダウン症候群をテーマとし、教育講演5題とシンポジウムが行われた。教育講演の演題は以下のとおり。

「ダウン症候群研究の新たな展開」(黒澤健司氏、神奈川県立こども医療センター)
「ダウン症歯周病のバイオロジー」(天野敦雄氏、阪大教授)
「障害者(ダウン症候群)の歯周治療について」(長田 豊氏、長崎県口腔保健センター)
「Down症患者の歯周治療における理論と実際」(関野 仁氏、東京都立心身障害者口腔保健センター)
「Down症児・者の歯周病管理における歯科衛生士の役割と実際」(石井里加子氏、歯科衛生士・九州看護福祉大教授)

 シンポジウムでは、このうち天野氏、長田氏、関野氏、石井氏が登壇し、池田正一氏(神歯大横浜研修センター)の座長のもと、活発なディスカッションが行われた。最後に池田氏は、これからの障害者歯科は、障害そのものに対する理解を深めることに加えて、より口腔の専門家としての専門性が求められると結んだ。

 このほか、2日目も教育講座4題、一般演題(口演発表、ポスター討論)などさまざまなプログラムが展開された。

 なお、次回はきたる2019年11月22日(金)から24日(日)の3日間、長良川国際会議場(岐阜県)において、玄 景華大会長(朝日大教授)のもと開催予定。