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2019年6月30日

『ペリオドントロジー&ペリオドンティクス上下巻』出版記念講演会開催

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 さる6月30日(日)、ミッドランドスクエア(愛知県)において、『ペリオドントロジー&ペリオドンティクス上下巻』出版記念講演会(CEセミナー主催、月星光博主宰)が開催され、180名の参加者がつめかけた。

 まず「新しい歯周病診断基準から見た世界基準の歯周治療:現在・過去・未来」と題して辻 翔太氏(フリーランス歯周病専門医、阪大大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座)が講演。2018年に欧州歯周病学会・米国歯周病学会が発表した新しい歯周病分類の変更点を解説。また、日本と欧米の歯周治療の考え方や再生療法の材料の違いなどを解説した。

 つぎに「歯周治療30年の中で:目指すものは何か! 成功に導くための考察」と題して石原美樹氏(愛知県・COCO DentMedical)が講演。歯周基本治療の流れを症例とともに紹介し、そのなかでも医療面接での動機づけ(モチベーション)が重要で、「歯科衛生士は歯を磨くのが仕事ではない、患者がどうやったら磨けるのか考えるのが仕事」「最強の守りは守ってあげることではなく、守り方を習得させること」と述べた。

 最後に「わが青春のペリオドントロジー」と題して月星光博氏(愛知県開業)が講演。ポケット除去療法に意義はあるのか?と問いかけ、「歯周ポケットは歯周病の結果であって原因ではなく、長期の歯周病の症例を振り返ると、よりactiveな部位にはよりconservativeな処置が功を奏する」と述べた。また、「歯に依存する骨量」「歯に依存しない骨量」の仮説を示して、感染をコントロールし続けることで、歯周治療の治癒のゴールへと向かわせることができると強調し、最後に「ペリオは1日にして成らず、ペリオは1人にして成らず」と結んだ。