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2019年7月14日

近未来オステオインプラント学会 第12回学術大会開催

中国、韓国、台湾から迎えた3名の演者と国内演者7名が共演

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 さる7月14日(日)、イイノホール&カンファレンスセンター(東京都)において、近未来オステオインプラント学会 第12回学術大会(糸瀬正通会長)が、約250名の参加者を集め開催された。

 海外発表では、近未来オステオインプラント学会とのつながりの深いアジア各国より、Wang Fangfu氏(中国)、Cheng Hao-Tien氏(台湾)、Cha Jae-Won氏(韓国)が登壇し、自家歯牙移植、リッジプリザベーションにおけるオープンメンブレンテクニックの応用、全顎的な補綴治療について講演を行った。

 支部発表では、国内の各支部からの代表者7名がそれぞれ15分間で発表を行った。まず、関東支部を代表した船木 弘氏(東京都開業)は、犬歯誘導を喪失させた模型の有限要素解析から、応力の集中箇所を示し、咬合崩壊からつながる歯とインプラントの喪失を検証し、咬合再建の重要性を訴えた。その後、インプラントを用いた全顎的な咬合再構成の症例を供覧した。次いで、大阪支部代表の平野琢起氏(大阪府開業)は、口腔内スキャナを用いた症例のなかでデジタルワックスアップの適応を示した。北海道支部代表の岩田泰明氏(北海道開業)は、先天性欠如を有する18歳女性へインプラント治療を行った臨床例を提示した。四国支部代表の長山英樹氏(高知県開業)は、咬合再建を行った臨床例を通じて顎位の決定法について考察した。

 昼食をはさみ、福岡支部代表の吉松繁人氏(福岡県開業)は、さまざまな補填材の構造や焼成温度などのパラメータを比較し、補填材の使い分けを論じた。京都支部代表の村井健二氏(京都府開業)は、インプラント埋入から20年後に人工透析適用となった患者の症例報告を行い高齢有病者へのインプラント治療の注意点について考察した。最後に沖縄支部代表の吉満光徳氏(沖縄県勤務)が、サイナスリフトのトラブル症例を通じてトラブルへの対処法について述べた。

 いずれの発表も支部代表にふさわしく充実した内容であり、会員による投票の結果、最優秀発表に船木氏が、優秀発表に平野氏が選出された。