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2020年1月13日

第1回OHRL academy講演会開催

歯周病およびインプラント治療の最新情報が語られる

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 さる1月13日(月)、連合会館(東京都)において、第1回OHRL(Oral Health Rehabilitation Lab)academy講演会が開催された。本会は、辻 翔太氏(大阪府開業)が主催・運営するもので、歯科医師、歯科衛生士を対象とし、辻氏によって歯周病治療およびインプラント治療に関する世界の最新情報が論文ベースで語られるもの。

 午前中は、「明日から使える、歯周疾患の新診断」と題して、2018年に改訂された米国歯周病学会およびヨーロッパ歯周病学会による歯周疾患の新分類の詳細が語られた。なかでも旧分類にあった侵襲性歯周炎と慢性歯周炎という診断名が歯周炎に統一され、新たにステージ、グレードによる分類に変更となったことについては、症例が提示され、ていねいに解説された。

 午後は、2019年に発表された歯周病およびインプラント治療に関連する国際的な論文約1,000本を読んだという辻氏が、そのなかから両分野のホットトピックスだと感じた論文を紹介し、その要旨を解説した。歯周病治療のトピックスとしては歯周組織再生療法にまつわる新しいテクニックや材料について、インプラント治療のトピックスとしては主にインプラントデザインや新材料に関する話題が多数を占めた。そのほか、歯科衛生士の参加者を意識して、電動歯ブラシや歯間ブラシ、フロスまたプロバイオティクスに関する最新論文も紹介された。

 本会は斯界のホットトピックスについて英語論文をもとに紹介するというユニークな講演スタイルとなっており、OHRL academyにとって初めての試みであったというが、辻氏の淀みない進行と理知的な解説に参加者は大きく満足していたようであった。