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2020年5月30日

デュールデンタル、オンラインセミナーを開催

中村健太郎氏、「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」をテーマに講演

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 さる5月30日(土)、デュールデンタルジャパン株式会社(ハウル・ウヴェディーター代表取締役社長)による無料オンラインセミナー「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」の第1回「感染の基本/エアロゾル感染対策」が、講師に中村健太郎氏(Shurenkai Dental Prosthodontics Institute院長)を迎えて開催された。

 当日は2時間にわたり、「感染症の基本について」、「ドイツRKIガイドラインに基づいた院内感染対策」、「エアロゾル感染対策について」、「ユニバーサルカニューレとサクションシステム」「設備における汚染表面の薬液消毒」の流れで解説が行われた。

 冒頭、中村氏より「感染」と「感染症」の定義として、「感染:病原微生物が宿主(ヒト)の体表あるいは体内に付着・定着・増殖を始める一連の過程」、「感染症:感染の結果、宿主に病的な変化が生じた(発病した)ことによる疾病」であることが示された。また、コロナ禍でさまざまな情報が飛び交うなか、医療者として正しく用語や情報を理解し、院内感染対策を進める必要のある点が強調された。

 つづいて、感染症や非感染性疾患のための連邦政府機関とドイツ連邦共和国の中央監視および研究機関であるRKI(ロベルト・コッホ研究所)のガイドラインに基づいた院内感染対策やエアロゾル感染対策の詳細について、多くのイラストとともにわかりやすく解説されるとともに、ユニバーサルカニューレの有用性などが示された。

 また、セミナーの途中には伊藤磨樹氏(歯科衛生士・Shurenkai Dental Prosthodontics Institute)も交えたデモ「ユニバーサルカニューレを用いた実習」、「診療室の設備における汚染表面の薬液消毒の実習」も行われ、受講者への理解の手助けとなった。そして、エアロゾル感染対策として、以下の点が重要であると最後にまとめられた。
・最適なサクションシステムを整備する
・ユニバーサルカニューレを適切に使用する
・スプレーミスト汚染に対する環境および設備を表面消毒する
・汚染されたユニバーサルカニューレを的確に再生処理する
 
 講演後には質疑応答が行われ、コロナ禍のいまを反映したこともあり、数多くの質問が挙げられた。世界でもっとも厳しい基準といわれるドイツRKIガイドラインに基づく感染対策の数々の手法が示された2時間であった。
 
 なお、第2回「消毒の基本/歯科特有汚染の洗浄消毒」は、きたる6月27日(土)に開催予定。 詳細はデュールデンタルジャパン社のHP(https://www.duerr.co.jp/index.html)を参照していただきたい。