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2020年8月30日

MDHオンラインセミナー開催

超音波スケーラーやマイクロスコープの活用について語られる

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 さる8月30日(日)、MDHオンラインセミナー(大野真美代表)がオンラインミーティングプログラムのZoomで開催され、100名の参加者が視聴した。MDHは日常臨床でマイクロスコープを使用している歯科衛生士によるスタディグループで、発足以来、症例発表や情報交換などを定期的に行ってきていたが、今回初めてオンラインでのセミナー開催となった。

 はじめに、錦部実敬氏(錦部製作所代表取締役)が「超音波スケーラーで患者さんに痛みの少ないSRPをするための3か条とは?」と題して講演した。氏はまず、超音波スケーラーを使う最大のメリットは「術者の負担を軽減し、患者さんに優しいスケーリングができること」と強調。そのために必要な知識として、(1)超音波チップの動き、(2)本当の意味でのフェザータッチ、(3)理想のパワー設定についてそれぞれ解説された。なかでも、ピエゾ式・マグネット式の各チップの振動のしかたや、かかる圧の強さによるチップの動きの違いについては、ハイスピードカメラで撮影された動画も交えて披露され、製作者ならではの解説に多くの関心が集まった。

 次に、会員の歯科衛生士による発表が3題行われた。岩山亜里奈氏(はたなか歯科クリニック)は、マイクロスコープで撮影した動画について、メインテナンスの時間内に患者さんに説明するために、どの部位を撮影したかわかるよう口腔内写真で前もって説明したり、変化が伝わりやすいよう規格性や構図を意識して動画を撮影したりするなど、その活用方法や伝えかたについて紹介した。

 松野 祥氏(香川大学前はこざき歯科医院)は、仕事と家事・子育てを両立したうえで、どうしたらマイクロスコープの練習を積み重ねられるか考えた結果、診療外で時間を捻出しようとするのではなく、診療中に積極的に活用していこうと発想を転換。そのうえで、補綴や破折歯のトラブルなどの説明、モチベーションアップなどさまざまな場面で活用している実際について示した。

 喜多なお氏、敷地真里氏、埜下千佳氏(すべて川村歯科)はこのたび3人そろってMDHの認定試験に合格としたということで、練習や対策を重ねて試験に臨むまでの道のりについて一人ずつ発表。途中それぞれ苦難がありながらも、それらを乗り越えて無事合格に至ったという内容は、参加者に感動をもたらした。

 発表後には、恒例のグループディスカッションもオンラインで行われ、各グループで意見交換もされるなど、充実した時間となった。