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2021年3月20日

第37回公衆歯科衛生研究会(ネコの会)サミットパート2開催

食育・防災に関する充実のプログラムで、パート1に引き続き盛況に

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 さる3月20日(土)、第37回公衆歯科衛生研究会(ネコの会)サミットパート2がオンラインミーティングプログラムのZoomで開催された。本会は、地域歯科保健活動に従事している歯科医療者をはじめ、医師や管理栄養士、養護教諭、保育士、教師などの多職種による情報交換の場として活動が続けられている。

 さる3月7日(日)に開催されたパート1に引き続きオンライン開催となったが、今回も例年以上に多くのゲストスピーカーが招聘され、食育・防災に関する充実したプログラムが組まれた。以下に、主な演題・演者を列挙する。

「『ついに一人の漢(おとこ)が立ち上がった!』~地域に生かされ生きる漢の物語~」小石 剛氏(大阪府開業)
「きれいに死にたい」鈴木公子氏(新潟県開業)
「『食』を軸にした歯科の1日」柿崎陽介氏(宮崎県開業)
「子どもの育ちから見えるお口の世界 歯並びから見える保育の世界」池田靖子氏(池田歯科副院長)、石木尚子氏(菜の花保育園園長)
「Baby-Led Weaning 赤ちゃん主導の離乳」山田 翔氏(愛知県開業)
「運動発達と口腔機能発達」町村純子氏(株式会社ゆう地域支援事業團・保健師)
「赤ちゃん歯科の取り組みとミライプロジェクト」益子正範氏(茨城県開業)
「『生きる共財』で、いまを噛み締めろ!」柴田真佑氏(大分県佐伯市 志縁や)
「東日本大震災から10年 歯科医が診てきた被災地」河瀬聡一朗氏(石巻市雄勝歯科診療所)
「国際災害レスキューナース ナースに学ぶプチプラ防災」辻 直美氏(育母塾代表・看護師)
「医学オモシロ豆知識」昇 幹夫氏(日本笑い学会副会長・産婦人科医)
「笑って食べてずっとごきげん!お口の笑トレ®」高田佳子氏(笑いヨガ代表)
「私たちが自炊をする理由 人類史の視点から」比良松道一氏(九大持続可能な社会のための決断科学センター准教授)
「人間は料理する」竹下和男氏(株式会社オフィス弁当の日)

 教育講演1では、吉田俊道氏(NPO法人大地といのちの会)が「雑草も害虫も病原菌も敵じゃなかった~野菜も人も元気になる方法」と題して講演。有機農業で育てられた栄養価の高い野菜のほうが実は虫が食べない、土の環境によって生えてくる草の種類が変わってくるなど、興味深いデータを提示した。

 教育講演2では、山下昌茂氏(三豊市教育委員会)が「体温正常化へのチャレンジ」と題して講演。自身がかつて赴任した小学校でインフルエンザにかかる児童があまりにも多い原因は低体温にあると考え、筋肉量の増加・睡眠時間の確保・朝食の充実などに取り組んできたことを紹介。家庭における朝食の充実についてはなかなか定着しなかったが、学校給食の調味料・献立の改善、給食時間の改善、日常の食生活の改善などによって食事に対する児童・家庭の意識を変えた結果、体温が正常化しインフルエンザの罹患数が減っただけでなく、心身の健康、学力の向上につながったことを示し、注目を集めた。

 なお、次回(第38回)はきたる2022年3月6日(日)に開催予定。