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2021年3月25日

日歯、定例会見を開催

堀会長、コロナ禍の受診抑制による口腔内悪化を懸念

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 さる3月25日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 堀会長は、冒頭の挨拶の中で日歯が同日に公表した最近の歯科受診動向などの評価について、資料をもとに言及。新型コロナウイルス感染症の影響にともない、歯科における昨年4月および5月の受診件数の落ち込みが医科や調剤と比較しても大きく、令和2年6月から12月のレセプト件数から見ても受診を自粛する傾向が強いとの認識を示した。しかしそのようななかでも昨年9月と10月の件数落ち込みが比較的少なかった点に注目し、要因として「歯科医療現場での感染防止対策がしっかり講じられているため」と強調し、「感染防止、全身の健康維持に口腔の健康管理が不可欠であること」などについて国民に理解を得られていることを挙げた。その一方で、今年1月からの緊急事態宣言の再発令によって必要な治療が後回しされることによる重症化や、口腔健康管理が滞ることによる全身の健康状態の悪化が懸念されるとした。

 次に経営状況について、歯科医療費は4月から9月全体で対前年度比マイナス4.9%であるとし、特に4月および5月の落ち込みは大きく、この時のダメージが蓄積していることに危惧の念を抱いた。また、小規模の診療所が大多数であることから、「平均の数字」では現れないダメージがあるとの認識を示した。さらに、歯科医療費自体は見かけ上、8月(0.9%)、9月(5.0%)、10月(9.6%)と前年度よりプラスになっているが、金属材料の価格上昇影響も含まれており、加えて10月の稼働日数が2日多いことにも留意が必要とした。今後(本年1月以降の緊急事態宣言再発令後)の再度の落ち込みについても注視していくとした。

 最後に、歯科医師によるワクチン接種については、国や日本医師会から要請があった際には協力をする意思を示した。