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2021年7月14日

クインテッセンス出版株式会社、第11回WEBINARを開催

長尾龍典氏が前歯部アライナー矯正をテーマに講演

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 さる7月14日(水)、長尾龍典氏(京都府開業)によるWEBINAR #11「開業医のための前歯部アライナー矯正導入・実践編」(クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。本セミナーでは2019年9月に出版された『前歯部アライナー矯正導入・実践編 患者さんの笑顔を最大限引き出す』の内容をベースに監著の1人である長尾氏によって行われた。

 まず長尾氏は、導入として口腔内スキャナーの登場と矯正テクノロジーの進化の歴史を振り返りながら、(Invisalign GO、以下、IGO)を用いた前歯部アライナー矯正について概説。IGOシステムを支える3つの技術として「SmartForce」、「SmartTrack」、「SmartStage」を挙げるとともに自身のInvisalign治療を回顧的に整理した。特に2018年からIGO治療を導入したところ、2019年頃から爆発的にシェアを伸ばしたことを報告した。
 
 次にIGOの特徴として、「矯正の入り口・シンプルな矯正」であると語り、補綴と融合した矯正であることや上下顎6番、7番が動かないことを逆手に取り、顎位の安定する場所として利用する特性から、シンプルかつ的確な矯正を可能にする一般開業医(GP)に相性が良い矯正であることを強調した。その後、IGOの適応範囲の判断ポイントとして「移動可能範囲」、「改善可能ディスクレパンシー量」、「アーチ拡大可能量」、「改善可能バイト幅」、「正中の移動可能量」の5つを挙げ、それぞれ具体的な数値を示しながら詳説した。

 後半では、過去の臨床症例を供覧し、失敗症例も交えながら実際の患者さんを例にIGOの具体的な適応範囲を解説。最後に、「患者さんに満足していただける治療にするには最終ゴールを決め患者さんと共有することが重要」との持論を語った。

 講演後の質疑応答では、事前質問も含め多くの質問が寄せられるなか、終了時間を超過してもなお1つひとつていねいに回答するなど、アライナー矯正治療への関心の高さがうかがえた。

 なお、第12回WEBINARは、きたる7月28日(水)20時より、小牧令二氏(岐阜県開業)を招聘し、「歯周基本治療での超音波スケーラー活用術」をテーマに開催予定である。申し込みはこちらから。