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2021年8月29日

(特非)日本臨床歯周病学会、第89回関東支部教育研修会をWeb配信にて開催

「ソフトティッシュマネージメント」をテーマに

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 さる8月29日(日)、(特非)日本臨床歯周病学会による第89回関東支部教育研修会(清水宏康支部長、高井康博理事長)が、「ソフトティッシュマネージメント」をテーマにWeb配信にて開催された。

 本会は「歯周病治療のトータルマネージメント」を主題とする全3回の学術・教育研修会の第2回である。全3回は「再生療法」、「ソフトティッシュマネージメント」、「インプラントマネージメント」に分かれており、今回はその第2回であり、「ソフトティッシュマネージメント」をテーマとして取り上げた。

 本研修会では4題の会員発表、2題の教育講演、そして1題の特別講演が行われた。演題、演者を以下に示す。

■会員発表
「矯正治療後の前歯部歯肉退縮に対して審美的改善を図った1症例」福場駿介氏(医歯大)
「歯肉退縮に対して上皮下結合組織移植をおこなった1症例」高野琢也氏(茨城県開業)
「歯周炎により失われた前歯部審美性の回復に努めた1症例」矢野孝星氏(東京都勤務)
「歯肉退縮による歯頚線の不整を歯周形成外科、矯正治療および補綴治療によって審美改善を試みた症例」武川泰久氏(埼玉県開業)

■教育講演
「天然歯の根面被覆~歴史的変遷と文献的考察」三條直哉氏(東京都開業)
「Cairoの分類を用いた診断に基づく根面被覆術の実際」尾野 誠氏(京都府開業)

■特別講演
「補綴前処置としての軟組織マネージメント」中田光太郎氏(京都府開業)

 特に中田氏による特別講演において述べられたsurgical crown lengthening(歯冠長延長術)は、治療計画に必要な歯肉縁、歯槽骨頂、CEJの位置関係などにについて、正確な情報を得ることが難しく、またどのような外科処置をし、どのようなリバウンドが起こるかを予測し、いつ最終補綴をするべきかなどについて明確なエビデンスがないことが術式の難易度を高めているとし、実際の処置について症例提示とともに解説を重ねた。

 各講演後には質疑・意見交換が行われ、講演内容をさらに深く掘り下げて理解することができる時間であった。