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2021年8月31日

ワンディー株式会社、オンラインセミナーを開催

須崎 明氏による知覚過敏の講演が注目を集める

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 さる8月31日(火)、ワンディー株式会社(松岡周吾代表)による、須崎 明氏(愛知県開業)の「世界一受けたい、知覚過敏の授業 『とりあえずHys処』から脱却するための新常識」と題するWebセミナーが行われた。当日は約100名が参加するなど、知覚過敏というテーマに対する注目度の高さがうかがえた。

 氏はまず、なぜ今知覚過敏が注目されているかを解説。総義歯を中心とした補綴治療が減少する一方、根面う蝕を含むう蝕や歯周病の処置・管理が増加していること、歯を残すと健康寿命につながることなどをデータで供覧したうえで、残存歯の露出根面への対応がますます求められていると示した。

 次に、知覚過敏の特徴やメカニズムについて簡単に紹介するとともに、知覚過敏はその後起こりうる疾患の前兆であるため、ただ「しみる」からといって放っておいたり、とりあえず対処療法を行ったりするのではなく、まずは知覚過敏の原因を見極め、それを取り除いたうえで処置をすることが重要であると強調。知覚過敏の原因として、歯周治療・オーバーブラッシング・外傷性咬合・NCCL(非う蝕性歯頚部歯質欠損)などを挙げたうえで、ブラッシングの方法やフレミタスなどを確認することでスクリーニングを行うと述べた。特に、歯槽骨が薄く、付着歯肉が不十分な場合(メイナードの分類のType4)、歯肉退縮による知覚過敏が起こりやすいため注意する必要があると主張した。

 その後、現在販売されている知覚過敏抑制材の種類別にそれぞれのメカニズムや効果を示すとともに、動画も交えながら実際の応用例を多数披露した。そのうえで、「歯科医療者が接着の基本を理解したうえで、使用する製品の特性を理解して選択することが重要」と締めくくった。

 講演後には、参加者から寄せられた質問に須崎氏が一つひとつていねいに回答するなど、終始活況を呈した。