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2022年2月20日

PHIJ UPDATE MEETING 2022が開催

「Sustainable Growth Mindset」をテーマに

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 さる2月20日(日)、26日(土)、27日(日)の3日間、PHIJ UPDATE MEETING 2022(佐々木成高大会長、安藤壮吾組織委員長)が「Sustainable Growth Mindset」をテーマに Web開催された。来日予定であった海外演者らが入国できなくなったことなどからプログラムに一部変更があったものの、計3日間にわたり歯科医師、歯科衛生士ら約600名が参加した。

 20日は「International Session 世界の潮流を知る」と題して、各分野のオピニオンリーダーによる講演が行われた。Dr. Markus Blatz(米国ペンシルバニア大)による「接着歯科学における最新マテリアル論」、Dr. Nazariy Mykhayluk(ウクライナ開業)による「デジタルスマイルを用いたセラミックベニアレストレーションの真髄」、Dr. Giulio Rasperini(イタリア開業)による「デジタルを利用した歯周組織再生療法の最新テクノロジーと未来予想」のほか、PHIJらしい国際色豊かな顔ぶれによる講演が続いた。

 26、27日は「2 Days Growth Mindset Session」と題して、趣向を凝らした多数のプログラムが組まれた。まず、レジェンドセッションでは「包括歯科治療から再考する歯周病の治し方、治り方」の演題にて月星光博氏(愛知県開業)が登壇。上顎前歯部では歯(歯根膜)を失うと唇側骨が喪失するが、歯槽骨には歯に依存した骨量(tooth dependent bone volume:TDBV)と歯に依存しない骨量(tooth independent bone volume:TIBV)があるとしたうえで、感染が除去されれば歯根膜の再生がなくても歯槽骨は遺伝的な固有形態(TIBV)と周囲の骨レベルに相応し修復されてその形を維持するが、歯根膜の再生をともなわない歯根周囲の再生骨は遺伝的形態の範囲以上の骨を維持できないと述べた。

 天然歯保存を極めるセッションでは「私の救歯臨床への想いと、その根底にあるGrowth Mindsetの重要性」の演題にて先田寛志氏(大阪府開業)が講演し、多くの臨床例をとおしてさまざまなテクニックと考え方を紹介した。

 その他、「個人を高めるセッション〜Well-Being Session〜」、「歯科衛生士セッション〜歯科衛生士がもっと輝く社会を目指して〜」、「SDGs セッション・SDGs を実践してみよう! ~歯科医療はもっと地域に貢献できる~」など、いま注目のテーマを掲げたセッションが行われた。最終セッション「社会保障の未来と歯科医療の役割―Change and Management―」では、PHIJディレクターの築山鉄平氏(福岡県開業)、佐々木成高氏(愛知県開業)、山田 宏氏(参議院議員)、長坂康正氏(衆議院議員)、赤司征大氏(WHITE CROSS株式会社代表取締役社長)、そして米国からオンラインにてPHIJファウンダーの宮本貴成氏(米国開業)が参加し、政治・経済・医療・海外といった多角的な視座から日本の歯科医療の方向性について熱い議論が交わされた。その後、関係者による閉会の辞が述べられ、熱気に包まれたまま閉幕となった。

 なお、次回のUPDATE MEETING 2023は、きたる2023年2月、「口から始まる健康をPHIJから日本国民へ」をテーマに、栗林研治氏(千葉県開業)の大会長のもと千葉県浦安市にて開催予定。