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2022年5月19日

日歯、「2040年を見据えた歯科ビジョン」フォローアップ会議を開催

有識者の立場から意見が飛び交い有意義な議論が展開される

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 さる5月19日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による「2040年を見据えた歯科ビジョン」フォローアップ会議(以下、本会議)が開催された。本会議は、「2040年を見据えた歯科ビジョン」の「ビジョンの5つの柱」および課題が整理もしくは検証が必要と判断した6つの項目に対し、報告や議論を目的に開催された。

 柳川忠廣副会長による開会の辞の後、堀会長は冒頭の挨拶の中で、『2040年を見据えた歯科ビジョン―令和における歯科医療の姿―』の刊行から約1年半の期間の活動を総括するとともに、「今後のさらなる展開に向けてのバックアップとなる議論にしたい」と述べた。その後は、本会議資料をもとに報告内容の概要説明ならびに20年後を見据えた議論の難しさにふれながら、歯科界の今後を航海に見立て「歯科界という船を動かす乗組員が新しくなったとしても、本ビジョンが未来に向けての航海の羅針盤として機能するように、しっかりと海図を描き始めたい」との姿勢を示した。

 続いて、6つの議題(1)ライフステージに応じた切れ目のない歯科健診の法制化、(2)児童虐待への歯科的対応、(3)歯科医療におけるICT化の促進、(4)若手歯科医師活躍推進、(5)本会のビジュアル・アイデンティティの策定及び活用、(6)全国におけるJDAT(災害支援チーム)設置の普及促進――について各担当理事よりそれぞれ目標や課題、取り組み内容などについて報告がなされた。

 その後は、外部委員の出席者らの意見交換が行われ、主に上記の「ビジョンの5つの柱」や6つの議題を中心に目標に賛同する声や、それぞれの有識者の立場からの所見や要望など、内部にはない発想や意見が飛び交い有意義な議論が展開された。なかでも、住友雅人氏(日本歯科医学会会長)より、「2040年への理想的な口腔環境について課題を洗い出し実装に向けて話し合いを重ねてほしい」との意見や、鈴木邦彦氏(元日本医師会常務理事)からは、「地域包括ケアシステムの市区町村単位の構築や、多職種連携の推進において組織的な取り組み方について議論を深めてほしい」との課題が述べられた。

 最後は、遠藤秀樹副会長による閉会の辞にて、本会は締めくくられた。