2022年7月9日掲載
大会テーマ「Beam of hope(希望の光)」を掲げて現地開催
日本歯科用レーザー・ライト学会、第20回総会・学術大会を開催

旧名日本歯科用炭酸ガスレーザー学会の発足から20周年記念大会となったが、大会テーマ「Beam of hope(希望の光)」を掲げ、初日に市民講座が2部構成で開催され(FFGホール)、学術講演は10日に場所を福岡歯科医師会館に移して開催された。
6題の特別講演とランチョンセミナー1題が披露されたが、特に特別講演「Minimally invasive flapless periodontal pocket surgeryにおけるEr:YAGレーザーの応用」(青木 章氏、医歯大教授)では、スケーリング・ルートプレーニングからEr:YAGレーザーの応用まで、ポケット治療法の変遷を解説。深いポケットほどよく治るという傾向や、骨髄からの出血を促して治療効果を上げるなどの興味深い臨床実感も披露された。
また特別講演「レーザー歯科医学に訪れた新たなLaser Immunologyの世界」(横瀬敏志氏、明海大教授)では、力の影響を加味した骨代謝、骨免疫学に着目し、インプラントと骨代謝の興味深い知見が披露された。低出力レーザー照射(LLLT)によって骨形成を促進する場合と吸収が促進される場合があり、このメカニズムは骨組織に機械的な力が加わる場合と同じ現象であることから、レーザー照射量および波長によって骨代謝をコントロールできる可能性を示唆したもの。
時節柄危ぶまれた現地開催となったが、大会テーマ「Beam of hope(希望の光)」がまぶしい、意義のある学術大会となった。