2023年1月8日掲載

「Yokohamaから未来へ」をテーマに

第49回横浜デンタルショーに歯科医療関係者5,268名が来場

第49回横浜デンタルショーに歯科医療関係者5,268名が来場
 さる1月8日(日)、9日(月)の両日、パシフィコ横浜(神奈川県)において、第49回横浜デンタルショー(第49回横浜デンタルショー運営委員会主催、吉田直人大会会長)が3年ぶりに開催された。メインテーマは「Yokohamaから未来へ」、サブテーマは「新たなデンタルショーの始まり、史上初の回遊型展示を実現」で、来場者数は2日間で5,268名にのぼった。

 展示会場には、172社・団体がブースを出展。従来型の展示レイアウトを一新し、検査機器エリア、歯科用ユニットエリア、歯科材料等エリア、歯科衛生士用製品エリアなど、製品の種類ごとにエリア分けが行われ、来場者が順番に見ていける仕組みとなっていた。「史上初の回遊型展示を実現」というサブテーマのとおり、クリニックの待合室、受付から診療室、技工室、機械室まで歩いて回ることをイメージした展示方法であった。

 展示会場の隣ではテーブルクリニックが併催された。日本歯科衛生士会会長の吉田直美氏や、横浜市歯科医師会所属の歯科医師による講演、メーカー後援によるセミナーなど15題が行われ、多数の参加者が足を運んだ。

 なかでも特別講演では、「口から食べる幸せを支える包括的チーム連携の最前線」と題し、小山珠美氏(看護師、NPO法人 口から食べる幸せを守る会理事長)が登壇。いまの日本の医療現場では、口から食べたいと望んでいても、誤嚥性肺炎のリスクを避けるため禁食――点滴や胃ろう栄養のみとなっているかたが多い。しかし、食べることは生命を育む根幹であり、幸せに生きる基本的な権利である。そうした考えから、口から食べることを支援するべく、歯科医療者に知ってほしい知識や、どのようにして多職種と協働していくかを語った。

 多職種連携のカギとなるツールとして、同氏が考案した「KTバランスチャート」(食べる意欲や認知機能、咀嚼・送り込み、全身状態など、包括的な視点で多職種が評価とアプローチをするためのチェックシート)を紹介しつつ、実際の高齢者の事例ごとに「食べる姿勢」の問題点を解説するなど、具体的なノウハウも散りばめられていた。

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