2023年4月20日掲載

オンライン資格確認原則義務化、未対応の保険医療機関についても経過措置を図る方針で合意

日歯、定例会見を開催

日歯、定例会見を開催
 さる4月20日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭、堀会長は挨拶のなかで、オンライン資格確認(以下、オン資)原則義務化における未導入の保険医療機関等に対する指導等の取扱いについて言及。厚生労働省に対して、オン資未導入を理由に、指導大綱に基づく指導等がただちに実施されることのないように申し入れを行っていることが報告された。また、オン資未導入の保険医療機関においてすぐに個別指導が行われることはなく、まずは個別に改善が促される方針で合意していることが補足された。

 また、「新型コロナウイルス感染症の感染症分類の5類への引き下げ」にふれ、「感染した患者、また感染が強く疑われる患者への歯科治療については、季節性のインフルエンザと同様に感染後必要とされる療養期間が経過したのちに対面歯科診療を行うことが望ましい」との見解が示された。

 続いて、柳川忠廣副会長より3月末日に厚生労働省から発出された「歯科医師によるワクチン接種の実施」について解説がなされた。柳川氏は本見解の要旨として「ワクチン接種を進めるために、必ずしも医師や看護師などが確保できない状況ではなくなり、令和5年4月以降、時限的・特例的な取扱いを要する状況は脱した」との認識から歯科医師によるワクチン接種の需要はほぼ終息した旨を述べた。また、「患者さんが安心して受診できるよう感染防止対策を徹底している歯科医療機関」と認定した歯科医院に対して日歯が発行してきた「みんなで安心マーク」について、類型分類の見直しにより5月8日以降は広告できなくなることがあわせて説明された。

 その後、遠藤秀樹副会長より日歯会員向けレセコンASPサービス「レセック」のサービス終了にともなう対応について、4月より本格的な移行が行われ、大きな支障なく進められていることが報告された。

 最後に、瀬古口精良専務理事より2月に発生したトルコ南東からシリア国境付近における地震に対する支援「トルコ・シリアに対する義援金」として総額約1,900万円を寄付する方針が示された。あわせて、次期日歯理事候補者一覧が会長予備選挙当選者の高橋英登氏より4月18日付けで提出され、6月16日に開催される第200回定時代議員会にて選挙が行われることが説明された。

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