2023年10月31日掲載

「女性歯科医師のキャリア構築と現状」をテーマに

(一社)日本私立歯科大学協会、第14回歯科プレスセミナーを開催

(一社)日本私立歯科大学協会、第14回歯科プレスセミナーを開催
 さる10月31日(火)、アルカディア市ヶ谷(東京都)において、第14回歯科プレスセミナー(一般社団法人日本私立歯科大学協会主催、羽村 章会長)が「情勢歯科医師のキャリア構築と現状」をテーマに開催された。

 本セミナーは、マスメディアを対象に今後の歯科が担う役割の大きさや魅力について講演を行い、国民に情報を広く伝えることを目的として2010年より開催されている。第14回目を迎える今回は、女性外科医である水田祥代氏(学校法人福岡学園理事長)が講師として招聘された。

 会場では、羽村会長(日歯大生命歯学部特任教授)による開会の挨拶の後、櫻井 孝専務理事(神歯大学長)より歯科医師の現状について紹介された。

 引き続き、水田氏が基調講演「女性歯科医師のキャリア構築と現状~来たれリケジョ!歯学部へ~」と題して登壇。水田氏の外科医になるまでの道のりから始まり、歯科医師のキャリアパスと女性のライフステージについて、女性歯科医師は(1)出産・育児などで離職しても復職しやすい、(2)女性ならではのメリットを発揮できる職業、(3)体力的にも働きやすいと解説した。また、みずからの経験から女性医療人に活躍してもらうために「男性上司や同僚たちは、女性部下や同僚に対してつねにフェアであってほしい。一方、女性も働きやすい環境に甘えることなくキャリアアップを図り、意思決定の場への参加を目指してほしい」とエールと送った。

 パネルトークでは、ファシリエーターとして水田氏、パネリストとして大久保真衣氏(東歯大准教授)、前畑 香氏(神奈川県開業)、佐藤彩乃氏(フリーランス歯科医師)が登壇。「キャリア構築における女性ならではの難しさとは?」との問いかけにパネリストらは、結婚、妊娠、出産、育児、更年期、ホルモンバランスなど女性ならではの問題があると指摘し、そのなかでも歯科医師であれば働き方を工夫したり、周りの人の協力を得たりして柔軟に対応することで仕事と家庭の両立は可能であると述べた。途中、水田氏は、オブザーバーとして参加した比嘉奈津美氏(参議院議員、歯科医師)に意見を求め、「政治でも女性活躍がテーマとなっている。男性とは違う感性を活かして女性が活躍する真価がいま問われている」と発言した。

 最後に歯科医師を目指す女性たちにエールが送られ、水田氏は「自分の好きなことをして良い時代。ぜひ歯学部へ進学してほしい」と締めくくった。

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