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2009年7月4日

第15回口腔保健シンポジウム開催

「お口とカラダの健康のためのインターネット活用術」をテーマに

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 さる7月4日(土)、よみうりホール(東京都)において、第15回口腔保健シンポジウム(日本歯科医師会主催、サンスター株式会社協賛)が「お口とカラダの健康のためのインターネット活用術」をテーマに開催された。

 会場では、海原純子氏(白鵬大教授、ハーバード大客員研究員)による基調講演「こころとカラダをつなぐお口の健康の為のヘルスコミュニケーション~インターネットで「医療格差」を克服しよう~」、安藤雄一氏(国立保健医療科学院口腔保健部口腔保健情報室長)による「健「口」情報とインターネット~歯とお口、お口とカラダの健康を守るために~」の講演がそれぞれ行われた。

 講演のなかで海原氏は、従来の新聞やテレビなどのメディアを使った情報収集に比べ、インターネットの迅速性や拡散性、膨大な情報量を評価し、医療知識格差克服に向けて各年代ともに、積極的にインターネットを活用して歯に関する情報を収集する有効性を指摘した。

 安藤氏は、厚生労働省のe-ヘルスネット(健康増進総合支援システム)作製に関わったことから、インターネットで歯に関する情報収集をする際のポイントについて概説し、質の高い検索結果を得るためには、「病名+『根拠』のキーワードで検索することが大切」と述べた。また、現在日本歯科医師会では、成人歯科健診のガイドライン見直しを進めており、歯科医師による口腔健診(受診勧奨中心)の従来型から、コミュニケーションを重視した新しい歯科健診を目指して、インタラクティブソフトウェアの開発を行っていることも述べた。

 引き続き、千葉麗子氏(実業家、ヨーガインストラクター)によるミニトーク「インターネットの楽しさとわたしの健康」が行われた。氏は、自身のうつ病を克服した経験にも触れ、インターネットの活用法や健康管理について述べた。

 その後、海原氏、安藤氏、千葉氏がパネリストとして登壇。前野一雄氏(読売新聞東京本社編集局編集委員)をコーディネーターとして、「お口とカラダの健康のためのインターネット活用術~情報で健康を守る次代に向けて~」と題したパネルディスカッションが行われ、パネリストらのインターネット活用法に参加者らは熱心に耳を傾けていた。

 なお、会場の外にはパソコンが設置され、講演中に示された歯に関するサイト「テーマパーク8020」「Mouth&Body PLAZA」などにその場でアクセスすることができ、その利便性を体験できるコーナーも設置されていたが、来場者は中高年が多く、インターネットの利便性をアピールするには少々難しい雰囲気であったように見受けられた。