トピックス 2009年9月19日掲載 <font color='green'><b>第4回日本歯科衛生学会学術大会開催</b></font> 後で読む 9月19日(土)から21日(月)の3日間、大阪歯科大学(大阪府)において、第4回日本歯科衛生学会学術大会(永井るみこ大会長、武井典子学会長)が開催され、会場には1,300人超が参集した。 「歯の健康力 フロンティア―食べる、話す、生きる力を支える口腔機能―」をメインテーマに据えた今大会は、20日には特別講演やシンポジウム、また21日には教育講演や市民フォーラムが行われた。これに加え2日間で10セクションの口演発表、19セクションのポスター発表が行われており、内容の充実した学術大会となった。また19日には5つの自由集会を設け、参加者同士の活発な議論の場が提供された。 そのうち、花田信弘氏(鶴見大教授)による特別講演「口腔機能とメタボリックシンドローム」は、今年7月に厚労省・歯科保健と食育のあり方に関する検討会で提唱された、食育推進のための「噛ミング30」(う蝕や歯周病の改善を主眼とした対策に加え、食べ方支援など食育へのかかわりや高齢者の誤嚥・窒息防止に重点を置いた対応として、食物をひと口30回以上噛むこと)の話題や研究結果を示しながら、咬合力と摂食機能、また歯周病と肥満・全身疾患との関係が、さまざまな視点から見ても確かなものであることを示した。これは、現在の歯科衛生士を取り巻く潮流を感じさせるものとなった。 またシンポジウム「ライフステージからみた口腔機能の向上」では、「発達期」「学齢期・青年期」「成人・高齢期」の各ステージに分かれ3氏が登壇した。そのうち「学齢期・青年期」を担当した高橋未哉子氏は、口腔機能と咬合・歯列が密接に関係することから、成長期の患者に対する効果的なMFTの実例を写真と映像を交えて講演した。年月がかかっているとはいえ患者の顔貌が確実に変化している事例を目の当たりにした聴衆からは、質問があいついだ。 なお次回は2010年9月に国際能力開発支援センター(千葉県)にて開催予定。