2010年11月21日掲載

歯内療法に特化したテーマでの試み始まる

<font color='green'><b>日本歯内療法学会、第17回専門医セミナーを開催</b></font>

<font color='green'><b>日本歯内療法学会、第17回専門医セミナーを開催</b></font>
 さる11月21日(日)、日本大学歯学部(東京都)において、日本歯内療法学会第17回専門医セミナーが、テーマに「歯内療法のスタンダードを考えるシリーズ 第1回 根管形成」を掲げて開催された。主要学会の専門医セミナーということもあって、全国各地から学会員である大学人、臨床家が大挙参加し、会場は満員の盛況となった。  今回のセミナーの講師として登壇したのは、ともにペンシルバニア大のProf. Kimの教室で研鑽した経験をもつ澤田則宏氏(東京都開業)と石井 宏氏(東京都開業)の2名。澤田氏は「各種根管形成法を考える」と題して、現在までに推奨されてきた根管形成法の9つのテクニックを文献考察した。1961年に提唱されたstandardized techniqueから1994年のcrown down pressureless technique、またはpassive step-back techniqueまでを検証した。石井氏は「根管形成―コンセプトとテクニック」と題し、ペンシルバニア大で教え込まれた歯内療法のコンセプト、すなわち「めざすべきは根尖性歯周炎の予防と治療」について使用する器具・器材、症例をまじえて解説した。  本専門医セミナーは、以前は幅広い分野から講師を招聘してさまざまな内容で開催されていたが、今回からせっかくの専門医セミナーということもあり、歯内療法に特化した内容で開催することになった模様。今回はその第1回目で、「根管形成」に焦点を絞って、国内で歯内療法専門医として活躍される上記2名の演者の招聘となった。質疑応答では、根管長測定器の数値の解釈、実際の根尖穿通時に使用するファイルの種類の質問が出るなど、具体的に突っ込んだディスカッションが繰り広げられた。

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