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2010年12月19日

GC友の会学術講演会 歯科衛生士シンポジウム開催

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 さる12月19日(日)、東京国際フォーラムにおいて、「GC友の会学術講演会 歯科衛生士シンポジウム」が開催され、歯科衛生士を中心に630名が参集した。「患者さんの健康を、ずっと見守っていくために―歯周治療後の良好な状態の維持をめざして―」がテーマの本会は、歯周治療の成功と維持の鍵となる定期的な来院とメインテナンス・SPT、そしてコミュニケーションについて、4名の講師が講演を行った。

 まず本会のコーディネーターでもある大住祐子氏(医療法人貴和会新大阪診療所)が「上手にメインテナンスに導こう」と題し、患者とのやり取りを積み重ねることによって1人1人の患者を"個別の人間"と見て対応し、脱マニュアル化をはかることの重要性と、そのために歯科衛生士に必要不可欠な能力について講じた。

 つぎに南 真弓氏(鷹岡歯科医院)が「患者さんの個別性を配慮した情報提供」と題し、局所の病態にとらわれがちな歯科衛生士のために歯、口腔、患者の3つの観察レベル別に診ていく方法や"口腔単位で診る歯周病チェックリスト"等を紹介し、"治りやすい歯周病患者""治りにくい歯周病患者"別に情報提供のポイントを提示した。

 森口 忍氏(医療法人泰歯会四条烏丸ペリオ・インプラントセンター)は、「歯周治療後の根面カリエスの対応」として根面う蝕の原因と、歯科衛生士としての対応について詳細に述べた。また患者の個性と固有のリスクを把握したメインテナンスについても言及した。

 さらに品田和美氏(黒田歯科医院)は、「長期経過の患者さんから見えてきたこと」として30年近い症例を多く示しながら、患者の何を読まなければならないか、長期メインテナンスで起こりうる別の病変や全身との関係等を講じた。そのうえで、初診当時の診査で自身に不足していたことや反省点なども示し、「経過を見直す」「初診での説明と対応」「患者の継続的来院」が重要だとした。

 そしてシンポジウムの最後は、演者全員によるディスカッションで締めくくられた。本会は、きたる2011年1月23日(日)に梅田ステラホール(大阪府)にて同内容で開催される予定。