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2008年7月26日

第21回日本顎関節学会総会・学術大会開催 

シンポジウムで初期治療のガイドライン作成の試み

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 さる7月26日(土)、27日(日)の両日、リーガロイヤルホテル大阪において、第21回日本顎関節学会総会・学術大会(覚道健治大会長)が、大会テーマに「新たな歩み:顎関節の治療と科学」を掲げて盛大に開催された。
 今大会では、北欧の基礎系研究者Dr.Tore A Larheim(ノルウェー・オスロ大)、Dr. Sigvard Kopp(スウェーデン・カロリンスカ研究所)を招聘した特別講演2題が行われた。また、昨今の3DSの発展から、いよいよ顎関節周囲の動態の解明が期待されることを医学分野の立場から占った教育講演「関節の生体内3次元動態解析とその意義について」(菅本一臣阪大教授)、顎関節症の分類のしかたで紛糾した「顎関節症初期治療のガイドライン」には、多くの参加者がつめかけた。
 この他、3題のシンポジウム、懸案の顎関節症と咬合のかかわりを診察・検査の視点から再考したイブニングセミナー、若手開業医を招聘した講演、好評を博したランチョンセミナー、市民公開講座、口演発表およびポスター発表など、多くの演題が披露された。
 とくに初日最初のプログラムにもかかわらず、立ち見がでるほど盛況であったシンポジウム1「顎関節症初期治療のガイドライン」では、上記のとおり、顎関節症を筋痛と関節痛とに分けるか否かで紛糾していたが、まさに今一番開業医に必要なテーマなのかもしれない。また、学会執行部としてもまだまだ学会として開業医への指導の徹底が足りないのではないか?という意見もあり、今後の動向が注目される。難解といわれる顎関節症だけに、学術大会などではわかりやすい演題で参加者(開業医)を募り、学会全体の統一見解のもとで情報を発信していく時期にきているのかもしれない。