2020年7月号掲載
◆第6回◆ 病院歯科における外来診療の必要性
地域における二次医療機関としての診療体制確立に向けて
公立八女総合病院(以下、当院)で歯科口腔外科が発足した当初は、医科から依頼された口腔内の応急処置やNST(栄養サポートチーム)などのチーム医療に加えて、がん治療の患者さんに対して周術期口腔機能管理としての口腔内清掃や粘膜ケアに特化した口腔ケアを行っていました。耳鼻科に間借り中の仮設診療室でもたいして不便は感じていなかったのですが、ある日、歯科口腔外科の外来診療室の整備を本格的に検討するきっかけとなる出来事が起こりました。
当院には歯科診療室が整備されていないため、全身麻酔術前や化学療法前の患者さんには、入院前にかかりつけ歯科医もしくは近隣の歯科医院を受診するように、入院支援センターの看護師が指導していました。そのため、口腔内に問題のある患者さんは入院前に歯科医院で治療を受けて来られており、当科では術直前の口腔ケアと口腔衛生指導のみ実施していました。しかしあるとき、来院された手術予定の患者さんの口腔状態を見て愕然としました。問診時より強い口臭があり、口腔内を診察したところ、汚染された義歯を認めました。これまでの歯科受診について問診をしたところ、「以前受診した近隣の歯科医院で、義歯が外せないなら外さなくてよいと言われた。それ以降、歯科は受診していない」とのことでした。おそらく歯科医師からの説明を間違って理解してしまったのでしょう。1年以上義歯を装着したままの状態であり、入院支援センターの看護師から歯科受診を指示されたものの、どこの歯科医院を受診してよいのかわからず、そのまま入院してきたとのことでした。
公立八女総合病院(以下、当院)で歯科口腔外科が発足した当初は、医科から依頼された口腔内の応急処置やNST(栄養サポートチーム)などのチーム医療に加えて、がん治療の患者さんに対して周術期口腔機能管理としての口腔内清掃や粘膜ケアに特化した口腔ケアを行っていました。耳鼻科に間借り中の仮設診療室でもたいして不便は感じていなかったのですが、ある日、歯科口腔外科の外来診療室の整備を本格的に検討するきっかけとなる出来事が起こりました。
当院には歯科診療室が整備されていないため、全身麻酔術前や化学療法前の患者さんには、入院前にかかりつけ歯科医もしくは近隣の歯科医院を受診するように、入院支援センターの看護師が指導していました。そのため、口腔内に問題のある患者さんは入院前に歯科医院で治療を受けて来られており、当科では術直前の口腔ケアと口腔衛生指導のみ実施していました。しかしあるとき、来院された手術予定の患者さんの口腔状態を見て愕然としました。問診時より強い口臭があり、口腔内を診察したところ、汚染された義歯を認めました。これまでの歯科受診について問診をしたところ、「以前受診した近隣の歯科医院で、義歯が外せないなら外さなくてよいと言われた。それ以降、歯科は受診していない」とのことでした。おそらく歯科医師からの説明を間違って理解してしまったのでしょう。1年以上義歯を装着したままの状態であり、入院支援センターの看護師から歯科受診を指示されたものの、どこの歯科医院を受診してよいのかわからず、そのまま入院してきたとのことでした。