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2023年12月号掲載

視点を切り替えると見えてくる本書の良さ

【PR】歯科医療技術の進歩をわかりやすくまとめた、患者さんに語りかける指南書

※本記事は、「新聞クイント 2023年12月号」より抜粋して掲載。

 小社2023年10月の新刊として『Q&A でわかる 患者さんが最先端歯科治療“自由診療”をしっかり理解できる本』が刊行されました。本欄では、沼部幸博氏(日本歯科大学教授)に、本書の特徴、患者教育本としての見どころを語っていただきました。(編集部)

歯科医師視点ではなく、患者さん視点の解説書

 本書を初めて手に取り読み始めた時、とても不思議な感覚を覚えました。患者さん向けのQ&A本と書かれていながらも、本のコンセプトがすぐに読み取れなかったからです。ところがそれは歯科医師としての視点から読んでいるためであることに気づき、一患者としての読者の立場に切り替えて読み進めると、これまでにない本書の特徴が見えてきました。

歯周病、歯内療法、補綴、矯正、インプラントの各領域に精通した執筆陣

 監修者の勝山英明氏(CID Club理事長)の前書きには、「本書は、近年の日本国内で実際に受診可能な歯科治療の先端的分野にフォーカスし、患者様の目線で疑問点にお答えすることを目的として出版しました。これにより、患者様がご自身の健康を守る最適な最先端歯科治療を理解し、選択が可能になれば幸いです。」とあります。

 その言葉どおり、本書は第1章歯周病治療、第2章歯内療法、第3章補綴修復治療、第4章矯正治療、第5章インプラント治療の5つのパートに分けられています。執筆者の陣容は、各分野の関連学会の認定医、専修医、専門医、指導医の方々であり、それぞれの領域に精通し卓越した知識と技量をもつ先生方です。

 ページをめくっていくと、それぞれの章では最先端技術の紹介や治療費用の例の記載に加えて、疾患の症状や病態、使用機材、適応症例と実際の治療ステップなどに関して1つのQ&Aが1ページごとに写真やイラストを用いて明瞭にまとめられています。すなわち、患者さん側が日頃抱いている疑問、誤解、そして歯科医療技術の進歩をわかりやすく簡潔に解説する書籍となっています。

選りすぐりのQuestionから伝わる執筆者の思い

 読了後の最初の印象は、各章で取り上げたQ&Aに執筆者のそれぞれの思いが込められているということです。おそらく企画段階では掲載している数以上の多くのQuestionが抽出され、それを必要最小限に絞る検討作業があったと想像されます。その段階で最終的に選択されたQuestionに対する執筆者たちの思いが的確なAnswerへとつながり、読者が感じる本書の絶妙なバランスをつくり出しているのでしょう。まさに「患者さんに語りかける本」です。

患者さんが自分で治療情報の取捨選択をできるよう手助けする構成

 国民皆保険制度において必要な医療サービスをだれでも享受できる日本で、これまでこのような視点から作られた本はなかったように思います。患者さんが保険制度内で受けられる治療以上の効果を求める場合、歯科医療には数多くのupdateされた新しい術式、材料、医療機器、治療に対するコンセプトなどに関する情報が入り乱れており、Web検索などを利用しても患者さんが自分に必要な情報を取捨選択することは困難であると思います。それが本書では、患者さんが自分の必要な情報を治療分野ごとに段階を追って理解できるように工夫されています。たとえば、海外で近年普及してきている歯周治療である低侵襲非外科治療(MINST)や低侵襲外科治療(MIST)に関する第1章のQuestionでは、その術式の概要と利点とともに歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の有用性にふれており、それは第2章の歯内療法のQuestionで述べられているマイクロスコープの使用意義とリンクして、各治療にどのような付加価値を与える医療機器であるかを理解できるように構成されています。このように本書は、多くの情報が錯綜する最新の歯科医療を患者さんみずからが読み進めるうちに自然に整理し、みずからの治療に対する考え方を定めて行くための「指南書」としても活躍するはずです。

より高水準の歯科治療を求める患者さんのために

 本書ではたびたび、日本の保険制度による歯科の治療費が安価であることで使用する材料や治療法が制限され、海外の歯科医療に比較して先端の医療をすぐに導入できにくく、分野によっては最高水準の医療を受ける機会が失われていることを指摘しています。

 記載されている自由診療の治療費に関しては門外漢で勉強させていただきましたが、歯科医療技術の進歩に関心があり、歯科治療に次の水準を求める患者さんに、ぜひとも一読していただきたい1冊です。