2025年4月号掲載
Mac ユーザーのすべての歯科医療従事者の皆様へ!
【PR】Keynoteの使い方がわかる! スライド作成が簡単・快適 、楽しくなる!
※本記事は、「新聞クイント 2025年4月号」より抜粋して掲載。
小社3月新刊『別冊 the Quintessence 歯科医療従事者のためのKeynote 超入門 for Mac』の監著者である中島寛明氏(福岡県開業)に、本書を執筆した思いと読者に伝えたいメッセージをうかがいました。(編集部)
Keynoteの操作は難しい?!意外と使いやすくて簡単!
――本書を出版するに至ったきっかけについて教えてください。
中島:歯科医療従事者の多くはMacユーザーではないでしょうか。プレゼンテーション作成ソフト「Keynote」にどんなイメージをもっていますか? 「なんだか難しそう……」と思われている方が多いかもしれませんが、Keynoteの操作は実は皆さんが考えているほど難しくはありません。
そもそも、MacはWindowsに比べて直感的な操作ができるので、パソコンが苦手な方でも扱いやすい設計になっています。そのため、Keynoteも直感的で使いやすいツールとして作られています。
本書を出版したきっかけは、その中の「はじめに」でふれていますが、私の周りの歯科医療従事者の大多数はMacユーザーで、講演やセミナー、患者説明用などで使用するプレゼン資料やスライドを作成する際、Keynoteを使用していました。そして、スライド作りでは、簡単なシェーマやアニメーションを作ったり、自分なりにアレンジしたいと思ったり、実はそのような歯科医療従事者がとても多かったのです。
Keynoteについては独学で学び、友人に教えたり、シェーマの作成を頼まれたりしていました。そこで友人らの後押しもあり「Keynote Study Club(以下、KSC)」というプライベートセミナーを開催したところ受講者にたいへん好評で、その取り組みが出版社の編集者の目に留まって今回出版させていただくこととなりました。
歯科医療従事者だからこそプレゼン資料づくりにこだわる
――本書でこだわった点について教えてください。
中島:本書のタイトルに「歯科医療従事者のための」とあるように、歯科医療従事者に向けに、①必要な機能に絞って解説、②なるべくシンプルで、だれでもすぐに実践できる内容、③分厚いHow To 本ではなく、短時間で習得できるように工夫――の3点にこだわって書きました。
本書は初心者向けですので、操作方法は基本の「き」を掲載しています。歯科関係者がKeynoteを使うなら、「これを知っていたら便利かな?」と思う機能やテクニックについて、Chapterごとに1つのテーマを取り上げ、Lessonごとに実際の設定方法や操作方法を確認しながら、それらの内容をより深く理解できるように構成しました。また、本書のシェーマはすべて私が描いていますし、よりわかりやすく理解していただくための解説動画(動画内の音楽も)もすべて自作しました。
――Chapter6「作画・トレース入門」では、シェーマの重要性についてふれています。
中島:シェーマの作成は、ぜひとも読者に習得してほしい内容の1つです。なぜなら歯科のプレゼンにおいては、臨床写真、臨床動画、参考文献、テキストが中心になると思いますが、多くの方はそれらに加えて必ずといってよいほどシェーマを利用するからです。
シェーマは、写真や動画では説明しにくいところをわかりやすく表現できる点がメリットとして挙げられます。また、写真や動画では情報量が多すぎる場合があるので、あえてシェーマにすることでよりシンプルにプレゼンターの意図を伝えることができます。
冒頭に述べたように、実は簡単なシェーマやアニメーションを作成したいと思っている人は多いのですが、自作するのはハードルが高いと感じる人は、インターネットや専門書からコピーしたもの(商用利用OKを除く)をスライドで利用しています。インターネットや専門書のシェーマは、個人的に使用する場合はかまいませんが、外部の講演会や学会発表などで使用する場合は、著作権などの関係で許可が必要になります。また、歯科に詳しいイラストレーターは少ないので、イラストの作成を依頼した場合は専門的で細かな指示が伝わりにくいこともあるでしょう。さらには、Adobe illustratorなどの専門ソフトは高価ですし、初心者には非常にハードルが高いと思いますが、Keynoteは無料ですのでその点では導入しやすいでしょう。
歯科医療従事者だからこそ、Keynoteを使ってわかりやすいシェーマを描くことができれば、必ずプレゼンに役に立ちます。自作のシェーマであれば、前述した著作権を気にせずに自由に使用でき、オリジナリティが表現できるのもうれしいですね。
6名が語るプレゼン極意とはそのこだわりや考え方を一挙公開
――Chapter10「人気プレゼンターに聞くプレゼンテーションの極意」では、歯科界で活躍されている6名の歯科医師の先生方のプレゼンに対する考え方が掲載されていますね。
中島:今回ご執筆いただいた先生方(安藤壮吾先生、鈴木宏樹先生、関 豊成先生、竹内一貴先生、野亀慶訓先生、松村香織先生)は、すでに執筆や講演などで活躍されていますが、実はKSCの受講生なのです。本書の「謝辞」に述べさせていただいたとおり、KSCを開催し始めたところ、歯科界の第一線で活躍するトップランナーや書籍でしか名前を見たことがない著名な先生方に数多く受講していただきました。そこで今回私から企画のお声がけをさせていただいたところ、ご快諾いただきましたので、先生方のスライド作りのこだわりやプレゼンの考え方について掲載しました。Chapter10だけ読んでも価値ある内容だと思っています。先生方にはこの場をお借りして感謝申し上げます。
――最後に、Keynoteで悩んでいる方やこれから始めてみようと思っている読者へメッセージをお願いします。
中島:繰り返しになりますが、本書は歯科医療従事者でKeynoteの初心者向けという非常に狭い層をターゲットにしています。またKeynoteを使い慣れている方にも目から鱗の内容があると思っています。
本書は3点にこだわって作っていますが、私が本書をつうじて読者の皆さんへ伝えたい願いとは、Keynoteの使い方がわかり、スライド作りが少しでも簡単・快適で、そして楽しくなっていただくことです。本書はパソコンが苦手な方や絵心に自信がない方でも、きっと簡単にプレゼン資料が作れる内容となっていますので、歯科医師だけでなく歯科技工士、歯科衛生士の皆さんにもぜひ活用していただければと思います。
最後に、私のようにKeynoteが好きすぎてそればかり触って同業者から本業(歯科医師)を心配されるような「Keynote沼」に陥らないことを願っています(笑)。
――本日はありがとうございました。
