2026年11月号掲載
「ザ・クインテッセンス」の超人気連載が、 大幅な加筆・修正を経て待望の書籍化!
【PR】歯周治療の全事項を網羅。 臨床の教科書になり、事典としても使える
※本記事は、「新聞クイント 2026年11月号」より抜粋して掲載。
小社2026年9月の新刊として『切らないペリオ 切るペリオ 文献と臨床でひも解く歯周治療ステップバイステップ』が刊行されました。本欄では、本書の読みどころについて著者の岩野義弘氏(東京都開業)に語っていただきました。 (編集部)
「ザ・クインテッセンス」誌の連載を大幅に改変
15年ほど前から「ザ・クインテッセンス」編集部の方から、ことあるごとに「歯周治療についての先生の考えをまとめてほしい」と言われていました。さまざまな事情から後回しになっていたのですが、7年前に私の恩師である伊藤公一先生(日本大学名誉教授)からも「10年以内に単著で本を書きなさい」との厳命を受け、重い腰を上げたのが今から5年前で、そこから準備をして、2022年の6月号から2024 年の3月号まで、計22回にわたり同誌に「切らないペリオ、切るペリオ」と題した長期連載を行い、これらに大幅な修正や加筆を加えてこのたび書籍になりました。
『切らないペリオ 切るペリオ』とは?
歯周治療とひと口に言っても、その治療工程は多岐にわたります。なかでも、歯周外科治療(以下、歯周外科)は、近年でも新しい術式や材料、また再生治療の研究が盛んで注目が集まりやすい分野です。実際に、「ザ・クインテッセンス」をはじめとした歯科医師向けの商業誌においては、歯周外科をテーマとした論文発表が多いと感じています。
しかしながら、当然のことではありますが、慢性疾患たる歯周病の治療は、一時の歯周外科のみで語れるものではありません。歯周基本治療やサポーティブペリオドンタルセラピー(以下、SPT)など、その前後にある非外科的な歯周治療、さらに近年では糖尿病の管理をはじめとした患者さんの全身にわたる健康管理も重要だといわれています。すなわち、医療面接から歯周病継続支援治療まで、歯周治療のすべての工程が等しく重要であり、歯科医師が主体となってかかわる必要があるということになります。
本書はそのような考えを端的に、かつインパクトある形で表現したくて『切らないペリオ 切るペリオ』という書名とし、日本歯周病学会が提唱する「歯周治療の標準的な進め方」にのっとり、歯周治療の全工程における意思決定とその根拠を提示しています。もちろん、歯周外科を軽んじているわけではないので、これについては第6部で11章にわたり詳説しています。
執筆を行ううえで心がけたこと
本書は、開業されている歯科医師はもちろん、臨床経験の浅い歯科医師、また歯科衛生士の方々など、歯科医療従事者のすべての方に広く読んでいただきたいと考え、できるかぎりやさしく、かつわかりやすく書くことに苦心しました。そのため、読解においてつまずきそうな専門用語は、本文の傍らに「用語解説」欄を適宜設け、その意味を解説しています。
また、本書は近年の確からしい文献的根拠を基に執筆していますが、臨床はすべてがエビデンスベースで進むわけではありません。そのため、「豆知識」というショートコラムを設け、著者の経験談や私見を交えて本文の内容を補足しています。少しでも楽しく本書を読んでいただきたいと思ったので、これらは特にこだわりをもって執筆しました。
さらに、本書にはスマートフォンで見られる動画を86本付属しています。特にSRPや縫合など技術的な部分は写真だけではわかりにくいところがあり、動画はこれらを学ぶうえで非常に有効だと思います。SRPをはじめとする歯周基本治療の動画は、歯科衛生士の方々の学習や、院内での新人教育の教材としてもお役立ていただけると思います。
読者へのメッセージ
1997年、歯周治療の大家である佐藤直志先生が、『歯周外科の臨床とテクニック』(小社刊)というすばらしい本を出版されました。同書は53,000円と高額で、当時の卒後間もない私には手が出づらいものでした。しかし、どうしても欲しくて、妻に相談、許しを得て購入し(笑)、それこそ穴が開くほど読んで勉強した思い出があります。
拙著、『切らないペリオ 切るペリオ』も全10部構成、576ページ、定価45,000円(税別)というかなり重厚・高額な書籍となりました。佐藤先生のご著書とは比べるべくもありませんが、それでも同書に少しでも近づきたいと、四半世紀に及ぶ私の歯周治療の知見、経験をすべて出し切るべく、心を込めて本書を執筆・製作しましたので、1人でも多くの歯科医療従事者の方々に読んでいただければ幸いです。