萬人一語

コロナ禍で一人ひとりができること

2020年5月号掲載

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2020年5月号掲載

コロナ禍で一人ひとりができること

 新型コロナウイルス関連の情報がテレビやインターネットで絶えず発信されている。玉石混交の情報のなか、不安を煽るような情報「インフォデミック(Infodemic)」の影響によって、正しい情報すら伝わりにくくなっている現状に警鐘を鳴らす識者も少なくない。

 小紙2016年1月号の新春対談にご協力いただいた山中伸弥氏は、自身が立ち上げた情報サイトで「新型コロナウイルスとの闘いは長いマラソン」と例えている。効果的なワクチンや特効薬がない今、みずから考えて強いメッセージを発信している姿に勇気づけられているのは私だけではないはずだ。

 また医療現場で必死に対応しているある医療者は、「第三次世界大戦」と揶揄するほどである。限られた医療資源を確保し医療崩壊を防ぐためには、公的機関が発信している正しい情報をチェックし、それぞれの冷静な判断がよりいっそう求められる。地域においては、不要不急の外出を控えればマスクの消費も必要最低限で済むし、マスク購入のために開店前から長蛇の列に並び、感染するリスクに冒される必要もない。

 そこで私たち出版社ができることとして、歯科医療をとおした全身の健康に関する情報提供に加えて、メンタルヘルス対策に関する情報発信も急務と考え、今回緊急企画として本号12面にメンタルヘルス研究の第一人者である原田奈穂子氏に寄稿していただいた。ぜひお読みいただきたい。

 そして自分の命はもとより、身近な家族、パートナー、スタッフなど、大切な人を守るために。STAY HOME !!