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「顕微鏡のネクストステージ」をテーマにオンライン開催

2021年6月号掲載

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学会 2021年6月号掲載

「顕微鏡のネクストステージ」をテーマにオンライン開催

(一社)日本顕微鏡歯科学会

シンポジウム1の後に行われたディスカッションの様子。
シンポジウム1の後に行われたディスカッションの様子。
 4月24日(土)、25日(日)の両日、日本顕微鏡歯科学会第17回学術大会(和田尚久大会長、北村和夫会長)が「顕微鏡のネクストステージ」をテーマに、オンライン配信において開催され、約900名が参加し盛況となった。

 1日目には、和田大会長(九州大学病院口腔総合診療科教授)と北村会長(日本大学附属病院総合診療科教授)の挨拶の後、尾崎弘明氏(福岡大学医学部眼科学教室診療教授)による特別講演が行われ、医科における顕微鏡手術の黎明と進化が語られた。

 2日目には3つのシンポジウムが行われ、顕微鏡を臨床でどのように活用しているのか、また最新の治療方法などが披露された。その中でシンポジウム1の長尾大輔氏(茨城県開業)による講演「切らないで拡げてみようポケットを!」では、中等度以上の歯周病に罹患した歯に対し、顕微鏡下において歯周ポケットを押し広げ最小限の術野を形成し、高精度なデブライドメントを行うミニマムな術式を紹介。従来の歯肉剥離掻爬術よりも鎮痛薬の服用が少なくなり、患者の負担が大幅に減ることなどを強調した。

 歯科衛生士シンポジウムでは、歯周治療やメインテナンスなど、臨床における実践的なアドバンスな内容が紹介され、顕微鏡を使用する歯科衛生士の増加とスキルの高度化が感じられる内容であった。

 その他、2日間にわたり一般講演16題、AMED(Academy of Microscope Enhanced Dentistry)会員講演、大会長賞受賞講演、企業セミナー、バーチャルブースの企業展示など多彩なプログラムが展開された。