2023年8月号掲載
Vol.7 歯科医療職が考える薬剤性嚥下障害への対応のポイント
前号では、歯科医療職が考える剤形選択のポイントについてお伝えしました。今号では、薬剤性嚥下障害への対応の服薬方法のポイントについて考えたいと思います。
薬剤性嚥下障害を起こす薬剤にはさまざまなものがあり、代表的なものに抗精神病薬が挙げられます。そのため、精神科病院では治療において薬剤性嚥下障害との関連が深く、摂食嚥下機能障害、食形態・とろみ・剤形選択についての診察依頼が毎日のようにあります。
精神症状に対して摂食嚥下障害を引き起こす可能性のある薬剤の投与後1週間以内は、摂食嚥下障害の発症に留意します(図1)。また、食事摂取状況や服薬状況を確認し、早期発見に努めるとともに、 嚥下障害がみられた場合は薬剤調整を主治医に提案しながら、回復するまでは摂食嚥下障害の程度に応じて食形態の変更や食事介助方法の変更など、誤嚥予防に努めるよう心がけます。しかし、誤嚥性肺炎を発症する場合もあるため、薬物療法の内容を理解しつつ慎重な対応が求められます。