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2021年5月号掲載

第4回:チーム医療の一員として歯科ができること

医学的に質の高い口腔の管理を提供するために

 今回は、自施設内におけるチーム医療の一員としての歯科のふるまいに関する具体的な事例として、無菌病棟とのコラボレーションを紹介したいと思います。
 当院は白血病や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍の治療も盛んに行われており、化学療法や造血細胞移植に際しての口腔管理の依頼頻度はもともと高い方でした。2014年の歯科口腔外科常設以後は、造血細胞移植については原則全例が当科に受診されるようになりました。
 造血細胞移植の直前には、投薬や放射線治療(前処置)によって自己造血機能をとことん低下させます。この前処置から移植を経て生着を迎えるまでの2~4週間の間、患者さんは強度の免疫抑制下に晒されます。この期間は小さな慢性感染巣からでも容易に敗血症を起こしかねないため、前処置の前に口腔内の感染巣を適切に処置しておく必要があります。しかし、移植前は病気やそれまでの治療の影響で骨髄抑制を起こしていることもあり、歯科治療を安全に行うことができる時間には限りがあります。その中で処置侵襲を極力抑えつつ歯科治療を進めるのですが、お元気な方への歯科治療や口腔外科処置にはない緊張感も感じています。

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