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2024年6月号掲載

第5話:小児歯科医が担う自律支援の取り組み(前編)

※本記事は、「新聞クイント 2024年6月号」より抜粋して掲載。

専門医認定委員会委員長に聞く
小児歯科を取り巻く現状と課題

 小児歯科は、生後間もない新生児期から成人期に至るまでのう蝕と歯周疾患を中心に小児期の歯科疾患の管理を行い、同時に健全な永久歯列および口腔機能の獲得・育成支援を担います。また、保健指導を行うことで口腔領域の育成支援をつうじて、生涯にわたって健康で豊かな生活を送ることができるように支援する役割も担っています。さらに、近年では、産後うつが母子の健康に大きな障害となることや、妊娠・出産期は口腔内の状態が悪化しやすいことの理解が広まってきました。そこで、母子の周産期の口腔保健管理をつうじて「マイナス1歳」(胎児)から健全な成長をサポートする取り組みも進められつつあります。
成人期以降の健全な口腔をつくる基盤を育成する重要な役割を担う小児歯科ですが、厚労省の「2022年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると医療施設に従事する歯科医師は約102,000名であり、そのうちおおよそ40%の約40,000名の歯科医師は、小児歯科診療に従事にしていることが示されています。しかし、小児歯科専門医は歯科医師全体の1.1%相当の約1,100名しかおらず、非常に少ないことが課題です。したがって、「国民の期待に応えた小児歯科医療がすべての子どもたちに提供されている」とは言い切れないのが現状です。

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